アナログ時代のフィルムは,劣化,散逸し,死蔵されている。われわれはアナログ時代の貴重な科学映画作品を収集し,高度な技術でデジタル復元し,保管している。この映像をWebで国内外に広く提供することにより,記録映画界の発展に寄与するとともに,日本の文化,科学,産業の継承と発展に貢献しようと,2007年4月1日「NPO法人科学映像館を支える会」を設立した。その活動の意義,5年間の収集,保管と提供に関する実績を紹介する。またその間に生起されたさまざまな課題,特に作品の劣化と資料の散逸および著作権処理問題などを明らかにした。今後,映像遺産を守り,どう生かすべきかについても触れた。