■ 謀(はかりごと)はたまにするから必中なのである! 策略は日常的にすることではない。 はかりごとをめぐらしてやったことは、 あとから見ると善くないことがはっきりしていて、 必ず後悔するものである。 ただ戦争において策略は必要なことであるが、 日常的にはかりごとをやっていると、 いざ戦いということになったとき、 同じことはできないだろう。 蜀漢の丞相であった諸葛孔明は、 日頃策略を用いなかったから、 戦いのときに 思いもよらないはかりごとを行うことができたのだ。 私はかつて東京を引き揚げたとき、 弟(従道)に対して、 私はこれまで少しもはかりごとをやったことがないから、 跡は少しも濁ることはないだろう。 それだけはよく見ておくようにと言いおいたことがある。 (陸軍大将・近衛都督 /1828~1877) ——————– 西郷どんがいうほど、「はかりごと」がいつも後から振り返ると、善くないこと