東山動物園(名古屋市千種区)は28日、絶滅危惧種のメキシコウサギの赤ちゃんが国内の動物園で初めて生まれたと発表した。生後まもなく死んでしまう率が高いために繁殖が難しく、このまま育てば世界的にも珍しい例になるという。 赤ちゃんが生まれたのは11日、ウサギの飼育担当者が体長約7センチの2匹を確認した。1匹は1週間後に死んでしまったが、もう1匹はまもなく離乳できるほど順調に育っている。 動物園によると、赤ちゃんは呼吸器系の病気にかかりやすく、神経質な大人のウサギにかまれて死ぬことも多い。動物園で生まれたウサギの長期飼育に成功したのは世界でもチャプルテペック動物園(メキシコ)だけで、姉妹関係にある東山動物園は昨年8月に10匹をもらい受け、繁殖に取り組んできた。