2013年03月11日00:00 カテゴリえいが ロバと王女 見て見ぬふりをしなくてはいけない。 見えていてもそこは目をつぶって、見ないことにしなくてはいけない。 ジャック・ドゥミ監督、カトリーヌ・ドヌーヴ主演『ロバと王女』(1970年)には、いくつか目をつむるべき約束事があって、父親である王からの求婚を逃れた王女(カトリーヌ。ドヌーヴ)が、城から出るにあたり、ロバの毛皮を身にまとう。 それで高貴な身分を隠し、世にも醜い女を装うのだが、いくらロバの皮をかぶっても、顔に灰を塗ってもカトリーヌ・ドヌーヴの美しさは隠しようがないし、気高さを偽ることはできないのだが、そこは見ぬふりをしなくてはいけない。 恋わずらいをわずらった王子様は、食事がのども通らないが、森のはずれに住む「ロバの皮」にお菓子をつくらせる。そのなかには指輪が隠されていて、この指輪とサイズのあう指の持ち主と結婚をするという。それで