政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長は12日、臨時の記者会見を開き、「救える命も救えなくなるような状況になり始めている」と、これまでにない危機感を発した。分科会は「2週間の集中的な対策の強化」が必要とする提言をとりまとめ、東京都における人出を7月前半の半分程度にまで下げるよう迫った。かつてない感染爆発の様相となった「第5波」の勢いをそぐことはできるのか、政府は重い課題を突き付けられている。 【図解】自民党「実力者」の相関図 東京都の新規感染者数が過去2番目の4989人に上り、都のモニタリング会議が医療提供体制を「深刻な機能不全に陥っている」と表現したこの日、尾身氏は会見で「この2週間…」と何度も口にした。 特に力を込めたのが、7月12日の緊急事態宣言発出以降、都内で「目標の半分しか下がっていない」とする人出の抑制だ。これまで感染例があまりなかった百貨店の地下や大型商業施設な