小阪修平氏の「思想としての全共闘世代」(ちくま新書 2006年8月10日初版)を読んだ。小阪氏はわたくしと同じ1947年生まれであるが、本書の記事からすると、遅生まれのようであって、早生まれのわたくしより学年としては一年下のように思える。しかしわたくしと違って現役で大学にはいっているようなので大学には同時に入学しているのではないかと思う。 したがって完全な同世代ではあるのだが、わたくしが東京生まれの東京育ちであるのに対して、小阪氏は九州で育って、大学生になってはじめて東京にでてきたらしい。それは案外と大きい差異であるのかもしれない。わたくしは高校時代(あるいは中学時代?)に庄司薫が「赤頭巾ちゃん・・・」でいう「おどかしっこ」の世界をある程度経験していたのに対し、小阪氏はそういう世界に大学ではじめて接したらしいからである。 本書の内容にはわたくしには異論反論が多々あるのだが、本書は少なくとも