中国で総製作費3.2億元の国産本格SFアドベンチャー映画「流浪地球(さまよえる地球)」(英語タイトル:The Wondering Earth)が2月5日に封切られ、10日までに劇場チケット売り上げ20億元を突破した。これは春節映画全体の売り上げの約半分を占める快挙。米国紙「ニューヨーク・タイムズ」までが「中国映画界の新時代の曙」「中国映画も宇宙競争に参入」とかなり持ち上げた記事を書いている。 確かに、面白そうだ。なにせ、原作は、ヒューゴー賞を受賞した中国SF小説『三体』(早川書房から邦訳が2019年に出版予定)の著者、劉慈欣の同名小説。主演は中国版ランボーともいえる戦争活劇「戦狼」のヒーロー、冷峰役を演じた愛国演技派俳優、呉京(ウー・ジン)。監督は15歳のときにジェームズ・キャメロン監督の「ターミネーター2」を見てSF映画監督を目指したという80后(1980年生まれ)の郭帆(グオ・ファン)