選択枝だとか、できることの幅広さと、意志決定の速度とはトレードオフの関係にある。「それにできないこと」に注目することで、そのメディアの使いどころみたいなものが見えてくるんだと思う。 電話は便利 たとえば病棟で何か看護師さんに確認したいことがあったとして、看護師さんたちはふだん、ベッドサイドを歩き回っているものだから、確認したい何かを知っている看護師さんをつかまえるのは、けっこう難しい。 こういうときにはたいてい、ナースステーションにいる看護師さんに、目当ての看護師さんへの連絡を頼むんだけれど、そこから先は伝言ゲームだから、話がなかなか伝わらない。連絡がつくまでにまず時間がかかるし、その人からの返答もまた、自分が望んだ形式にならないことは、実際多い。 こういう状況で、ナースステーションから一歩外に出て、今まで自分がいたその場所に電話して、同じ要件を、電話を取った看護師さんにお願いすると、話が