映画『ジョーカー』は往年の名作『タクシードライバー』から大きく影響を受けていると言われています。実際にこの二つの映画にはどのような関係があるのか、じっくり考察してみました。 あらすじの比較 まずはざっくりとあらすじを比較してみましょう。 ジョーカー 主人公アーサーは「急に笑い出す」神経症を患っており、自分を邪険にする社会を憎んでいた。 職場をクビになったこと、地下鉄内で暴行してきた相手を拳銃で殺害したこと、虐待の過去が明らかとなったこと、憧れのコメディアンに馬鹿にされたことをきっかけに暴発し、自らコメディアンを銃殺する事件を引き起こす。 しかし暴徒と化した民衆は彼を英雄視した。 タクシードライバー 主人公トラヴィスは不眠症を患っていた。“汚れた”社会に嫌悪感を抱いていた。 女性にふられたこと、強盗現場に立ち会わせて犯人を拳銃で殺害したことをきっかけに、“俺が社会を浄化してやる”と暴発し、自