マルチテナント環境では、部門や顧客ごとにHyper-Vのネットワークを分離する必要がある。Hyper-V 2.0ではこのネットワークの分離にVLAN(仮想LAN)を利用していたが、VLANはその規模が大きくなると管理が複雑になる。また、VLAN IDが不足するなどの拡張性の問題も発生してくる。 Hyper-V 3.0では、ネットワーク分離を実現するため、VLANとは別にネットワークの仮想化をサポートしている。Hyper-Vのネットワークの仮想化では、仮想マシンのIPアドレスを2つの方法で仮想化する。「IPアドレス書き換え方式」と「GRE方式」である。 IPアドレス書き換え方式の仕組みを図1に示す。IPアドレス書き換え方式では、カスタマーアドレス(CA)とプロバイダーアドレス(PA)の2つのアドレスを使用する。CAは仮想マシンで使用するアドレスであり、テナントが別であれば、図1左下にある仮想
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