すでに無罪判決が確定している事件の取り調べの状況を録画したDVDを、NHKに提供したのは証拠の「目的外使用」(注1)だとして、大阪地検が弁護人を大阪弁護士会に懲戒請求した問題。同会に所属する刑事弁護のベテランら有志が「支援団」を結成し、DVD提供の公益性を訴えることになった。一部メディアを除いて、熱心に報道されているとは言い難いが、当の佐田元真己弁護士は、「まさに報道の自由、国民の知る権利の問題なんですよ」と語る。検察が、国民に知られたくなかったものとは何なのか…。 DVDに検察ストーリーと矛盾する供述が記録「これは国民の知る権利の問題」と語る佐田元弁護士DVDに収録された映像の一部が放映されたのは、4月5日。夜の関西地方のみに流される報道番組「かんさい熱視線」で、この日のテーマは「”虚偽自白”取調室で何が」だった。同番組は、これまでも冤罪や検察を巡る問題を積極的に取り上げてきた。この日は