日本学術会議のあり方を検討する自民党プロジェクトチーム(PT)座長の塩谷立・元文部科学相らが16日、井上信治・科学技術担当相と会談した。学術会議がまとめようとしている組織改革の報告書について「現状維持のように見える。改革するつもりがあるのか」などと批判的な意見を伝え、井上氏は「自民党の意見を学術会議側にもしっかり尊重してもらうようにお願いしたい」と応じた。 学術会議は今月8日、「(国の機関である)現行の設置形態から変える積極的理由を見いだすことは困難」という報告書の素案を公表。井上氏は学術会議から素案を受け取った際に「最大限尊重したい」と話していた。塩谷氏らとの会談後、井上氏は「学術会議と与党・自民党の両方を尊重しなければいけない。(両者が)相当、乖離(かいり)しているのは事実。どのような答えを見いだすかよく考えていかなければならない」と述べた。