内部監査も効率的な運用が重要 リスク管理で増大する経営者からの期待 「内部統制ルール(日本版SOX法)」と呼ばれる内部統制報告制度が2008年度から始まり、上場企業は内部統制報告書とその監査報告書の提出を義務づけられた。これにより、日本企業の内部監査は新たな段階に入る。日本版SOX法対応後の内部監査はどのような方向に進むべきか──。先行する米国企業のSOX法対応とその後の新しい状況を含め、新日本有限責任監査法人 BRS部 部長 シニアパートナーの藤井範彰氏とアーンスト・アンド・ヤングのパートナー サンジェイ・ナレイン氏が、内部監査を巡る幅広い問題について話し合った。 ──今年度から日本版SOX法が始まりました。これによって日本企業の内部監査は変わってくると感じますか。 藤井:日本版SOX法によって、多くの企業の内部監査部門は内部統制の評価など新しい業務を引き受けており、業務の質量とも変わっ