なかなか眠れない、早朝に目が覚める、日中に眠くなる…など、睡眠に関する悩み事を持つ人は多い。『睡眠障害のなぞを解く 「眠りのしくみ」から「眠るスキル」まで』(講談社)によると、日本人の約5人に1人が眠りに何らかの問題をかかえており、「日々の心配事やストレスが、本来ならばそれらを解消してくれるはずの睡眠にまで悪影響を及ぼしている」と、著者・櫻井武さんは本著の中で語っている。そしてそれが日常生活を送る上で障害になるほど大きなものになったとき、「睡眠障害」と呼ばれることになるという。 著者の櫻井さんは、医師・医学博士であり、覚醒をつかさどる神経ペプチド「オレキシン」を発見した睡眠と覚醒のスペシャリスト。本著では、睡眠と覚醒の仕組みとそれに付随して起こる症状を分かりやすく解説したうえで、睡眠を悪化させる心理的要因についても説明している。 代表的な睡眠障害は「不眠症」と「過眠症」の2つ 人は、睡眠不