こういう挑発的なお題の典型は週間金曜日の「買ってはいけない」だろう。トンデモ論ながら思わず手にしてしまうインパクトがあった 読んではいけない――「毒書案内」も似たようなものだとタカをくくって一読、期待を裏切ってもらって非常に嬉しい。「スゴ本」の企画「劇薬小説を探せ!」が好きな方なら超オススメ。 「読んではいけない」の真意は、読んだことによって取り返しのつかない事態になること。即ち、不用意にページを開くことによって、知らずに済んだ世界を"知って"しまうこと。あるいは、眠っていた感性が強制的に目覚めさせられ、さらには自分の拠って立つ基盤を切り崩されてしまう…そんな恐れがある本。 もっとも、合う合わないは人それぞれなので、著者の口上どおりの「毒薬」効果があるかは分からない。それでも、少なくともわたしも激しく同意できるものをピックアップしてみる。また、本書に触発されて読む気になった未読リストも挙げ