東日本大震災のとき、ほとんどの被災者は、自衛隊の活動に感謝してくれた。しかし、一部の人々は、自衛隊員にも辛辣な言葉を浴びせた。自衛官が、”お上”の一部でもあるからだ。 上司が調整から戻ってくるまでの間、車の横で待機していた隊員が「おまえら、なにをボーッとしているんだ」と罵倒されたり、水を運搬した隊員が、「もう水はいい、ビールを持ってこい」と怒鳴られたり。 冷えた缶詰のラベルに「赤飯」(腹持ちがいいので、赤飯の缶詰が結構あるのだ)と書かれていたのを見て、「おまえたち、自分たちだけいい飯を食って。なにがめでたいんだ」と詰め寄られた隊員もいる。 隊員は、「なんとか被災者のためになりたい」と純粋な思いを持っている。その分、その被災者に罵倒されたとき、たいへんに傷ついてしまう。 そんな隊員にカウンセリングをするときは、この”惨事の後のイライラ”について説明する。 「イライラは症状である。イライラをぶ
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