励振源に実測データを用いて遠方界電磁界解析を行ったが,電界強度のピーク周波数は一致したものの,ピーク値が実測と合わない。 電子機器を開発するに当たり,放射電磁雑音(EMI)対策が難しくなっている。設計の早い段階でシミュレータなどを使って解析して対処すれば,設計自由度が高い分,対策しやすい上に,余計な対策部品などを省いてコストを抑えられる可能性もある。こうした上流設計におけるEMI対策の必要性や利点は既に広く認識されているが,全ての電子機器開発で必ずしも実行されている訳ではない。その理由の一つが,シミュレーションの難しさだ。新たにシミュレーションに取り組んだ場合,実際にはどのような困難が待ち受けているのか。 セイコーエプソン機器情報化推進部 主事の眞篠国素氏が同社での一例を「2009 Japan ANSYS Conference」で紹介した。同イベントは,電磁場や回路,構造などの解析ソフトに