── 今回、監督の中で『モノノ怪』の完成形というのは、制作が始まる時に大体見えていたんですか? 中村 う~ん。結構ずーっと最後の最後までいろいろな事を考えていたので、最初から完全に見えていたとは言えないですね。流れの中でどんどん決めていった、という感じの方が強いと思います。僕自身、分量にうろたえてしまったところがあって、ゆっくり考える時間がなかったんですよ。今すぐ判断して、今すぐアイディアを出す、みたいな状況が続いたので。 ── 視聴者としては、ものすごくハッキリしたコンセプトがまずあって、大勢のスタッフがそれを共有して12回を作り上げたという印象があるんですが。 中村 スタッフに関してはそうでしたね。ほとんどのメンバーがビジョンを共有して、ひとつの方向を向いてやっていました。チームとして凄く連携がとれていて、感覚的な共有はできていたと思います。橋本さんもそうですけど、各ポジションの要にな