(5)「閲覧制限」穴だらけ 「健全サイト」に出会い系も 青いアイシャドーと濃いめの口紅。母親のベージュ色の上着を借りて“変装”した高2のユイ(16)(仮名)が向かった先は、東京都内の携帯ショップだった。昨年11月。親のふりをしてケータイのフィルタリング(閲覧制限)を外すのが目的だった。店員はユイをジロジロ眺めたが、何も聞かずに解除に応じた。 「ついでに妹の分も外しちゃった」 この店の店員は「保険証などで確認するルールだが、写真付きじゃないので厳密な確認までは」と口を濁す。 有害サイトに接続できないようにするフィルタリング。今月施行された有害サイト規制法では、子どものケータイには保護者が解除を申し出ない限りフィルタリングを設定するよう義務づけた。電気通信事業者協会によると、フィルタリング利用者数は昨年末から今年3月末までに78万人増え、573万人に達した。仮に全国の小中高生約1400万人全員