【カイロ=鶴原徹也】ヨルダンからの報道によると、同国の首都アンマンの内務省周辺で25日、政治改革を求めるムスリム同胞団支持勢力や左翼学生ら約2000人のデモ隊に対し、約200人の政府支持者グループが投石を始めて衝突した。 警察・治安部隊が放水などで強制排除に乗り出す中、1人が死亡、120人以上が負傷した。 犠牲者の息子はロイター通信に「父は警察官に警棒で殴打された」と語ったが、警察当局は「心臓発作による病死」と発表した。 同国では、1月から物価高騰や高失業への抗議デモが相次ぎ、要求は「国王権限の縮小」「議会制民主主義の確立」など政治色を強めてきた。一連のデモで死者が出たのは今回が初めて。バヒート首相は25日、ムスリム同胞団が混乱を作り出していると非難した。