【ニューヨーク=松浦肇】米格安航空大手サウスウエスト航空の航空機に相次いで亀裂やヒビ割れが発見され、米航空業界に衝撃が走っている。戦略的な航路選定や効率的な運行管理などで知られるサウスウエストは航空ビジネスのお手本となる優良会社なのだが、機体の安全という企業ブランドの基盤が揺らいだ格好だ。米連邦航空局(FAA)は、サウスウエスト以外にも問題のあった機体を保有する航空会社すべてに機体の再検査を実施させる方針で、航空行政のあり方そのものが問われる可能性も出てきた。 問題の発端となったのは、今月1日、米アリゾナ州フェニックスからカリフォルニア州サクラメントを航路とする米ボーイング737−300型で、飛行中に天井に大穴が空いて緊急着陸した。サウスウエストは事故を起こした同じ機種を79機保有しており、4日までにうち70機を再点検した結果、追加的に3機にヒビ割れなどの異常を発見した。このため、サウス