【ロンドン笠原敏彦】不透明な資金の流れを内部告発して解任されたマイケル・ウッドフォード元オリンパス社長は6日、第三者委員会の報告書を受けてロンドンで記者会見し、「報告書は現経営陣が適切な監視を怠り、不正への対応を誤ったことを明確にした。彼らは早急に辞任すべきだ」と述べた。社長復帰への意欲を見せる同氏は、日本に戻り、株主らと再建策を協議したい意向を示した。 ウッドフォード氏は報告書について「思った以上に踏み込んだ内容で(再建に)有益だ」と評価。自らを解任した現経営陣は「信用を失った」とし、「彼らがオリンパスの新しい企業統治のあり方や新体制を決めることに影響を与えてはならない」とくぎを刺した。 また、経営陣が自発的に辞任しない場合は、体制刷新を求めて臨時株主総会の開催を要求する姿勢を確認。ウッドフォード氏は、社長復帰を目指して委任状争奪戦を仕掛ける意向を表明している。