世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の創始者・文鮮明氏の同性愛に関する発言の日本語訳が収録された書籍「宇宙の根本」(右)。書籍の内容は信者向けの教本「天聖経(てんせいきょう)」(左)にも盛り込まれている 世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の創始者・文鮮明(ムン・ソンミョン)氏が、同性愛者について「罪だ。罰を受けなければならない」などと差別的発言を繰り返していた。毎日新聞が文氏の発言録全615巻(韓国語)を調べ、判明した。一連の発言は2002年に日本語に訳され、この頃を境にLGBTQなど性的少数者の権利擁護に反対する教団の活動が日本国内で鮮明になっていった。【田中裕之、ソウル坂口裕彦、渋江千春】 同性愛は「サタンによるもの」 発言録は文氏が1956年から約53年間、信者に向けて行った説教を収録した「文鮮明先生マルスム(御言(みことば))選集」。毎日新聞は全615巻・約20万ページに及ぶ文書(P
性的少数者の人権を擁護する宮崎県都城市の条例案に反対するチラシ。裏面には作成者として旧統一教会の男性信者の名前が書かれている 世界平和統一家庭連合(旧統一教会)は教祖・文鮮明(ムン・ソンミョン)氏の同性愛者に対する差別的発言などを日本語に翻訳した「宇宙の根本」を2002年8月に出版し、この頃から性的少数者の権利擁護に反対する活動を加速させた。宮崎県都城市で03年に成立した条例に全国で初めて明記された性的少数者の人権規定は3年後に削除。当時、信者らの反対運動があり、市長は現在自民党の安倍派所属の参院議員、長峯誠氏だった。【田中裕之】 「反ジェンダーフリー」と重なる動き 出版のタイミングは、国内の保守派を中心とした「反ジェンダーフリー」の動きと重なる。 当時、男女共同参画社会基本法が1999年6月に施行されてから3年あまり。性別にとらわれないジェンダーフリー政策を推進する動きが各自治体で盛んに
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