日本維新の会でまた不祥事が発覚した。衆院議員の公設秘書に、地元市議だった2人が就き、公設秘書の兼職時に必要な届け出がなかったと報じられた。ただ、問題はそれだけか。議員秘書も地方議員も多忙なはずで、二兎(にと)を追えるのか。届けを出せばいいのか。(宮畑譲) 公設秘書の兼職が取り沙汰されたのは、池下卓衆院議員。2021年10月の衆院選では、立憲民主党の辻元清美氏と競った大阪10区を制して初当選。大阪府高槻市で市議をしていた2人を公設第1、第2秘書とした。第1秘書は23年4月まで、第2秘書は22年2月まで兼職していた。 公設秘書の兼職は国会議員秘書給与法で原則禁止されているが、国会議員が支障がないと判断すれば可能になる例外規定が設けられている。適用を受けるには衆参の議長に届ける必要がある。国会議員による勤務実態のない秘書給与の詐欺事件が相次ぎ、04年の法改正で定められた。