東京都千代田区のソフトウエア開発会社「東和システム」でシステムエンジニアとして働く50歳代の男性社員3人が、「名ばかりの管理職として働かされ、残業代を払ってもらえない」として、同社に未払い残業代の支払いなどを求めた訴訟の判決が9日、東京地裁であった。 村越啓悦裁判官は「3人は管理職にはあたらない」と述べ、計約4520万円の支払いを命じた。 判決によると、3人は1990~93年、課長代理になったことに伴い、1人あたり月数十時間~200時間に上る残業代が支払われなくなった。裁判では、課長代理の職務や権限が「管理職」に当たるかが争点になったが、判決は「プロジェクトチームのメンバーや下請け会社の決定権もなく、経営者と一体的な立場にある労働基準法上の管理監督者とは言えない」と判断、時効分を除く未払い残業代のほぼ全額を支払うよう命じた。