小説「ブリキの太鼓」などの著作で知られるドイツのノーベル賞作家、ギュンター・グラスさんが13日、独北部リューベックの病院で死去した。87歳だった。ドイツの主要メディアが伝えた。 1927年、現在はポーランド領のグダニスク(旧ダンチヒ)に生まれる。第2次世界大戦で米軍の捕虜となり、戦後は美術を学んだ。59年、3歳で成長が止まった少年の目で風刺的にドイツ現代史を描いた長編「ブリキの太鼓」で反響を呼ぶ。99年にノーベル文学賞を受賞。平和運動や政治活動にもかかわり、イラク戦争に反対した。自伝の中でナチスの親衛隊に所属していたことを告白していた。(ベルリン=玉川透) ◇ 〈作家の池澤夏樹さんの話〉 ギュンター・グラスは社会から距離を置きつつ、ドイツのありようを書き続けてきた。代表作の「ブリキの太鼓」ほど、ナチスの台頭するドイツの雰囲気を正確に、シニカルに書いた小説はない。我々は第2次大戦中の生活につ
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