第1回で、KVMはLinuxカーネル2.6.20でカーネルツリーに取り込まれて開発されていることを紹介しました。商用ディストリビューションでは、Red Hat Enterprise Linux(RHEL)5.4で初めて正式サポート機能として取り込まれ、個別にKVM対応モジュールを組み込むことなく使用が可能になり、簡単にKVM仮想化環境を実現できるようになっています(RHEL5は Linuxカーネル 2.6.18をベースで開発されていますが、KVM仮想化機能をバックポートして組み入れています)。 今回は最新のRHELディストリビューションであるRHEL6を使用して、IBM x86サーバであるSystem x上でのKVM仮想環境の構築手順を解説します。 KVM環境の構築手順は以下のとおりとなります。 プロセッサの仮想化支援機能の確認 RHEL6のインストール ゲストOSのインストール Sy