「もはや官の調整レベル」と言われたダビング10が急展開を迎えた。6月19日に開かれた総務省の「デジタル・コンテンツの流通の促進等に関する検討委員会」(デジコン委員会)にて、補償金の議論とはいったん切り離す形で、7月5日前後にダビング10をスタートさせる方針が確認されたのである。 本来ならば6月2日スタートの予定だったダビング10だったが、録音録画補償金での折り合いが付かず、とん挫してしまっていた。メーカーと権利者団体が合意の上で決まったはずのダビング10なのに、なぜ官が出てきて調整しなければならないほどこじれてしまったのだろう。 ダビング10、そして録音録画補償金の議論の流れについては、過去本コラムで何度となく取り上げてきた。ざっくりと主観を交えて言い表わすと、 ダビング10 ムーブに失敗するなどの不満が高まり、総務省主導の元で放送のコピーワンス規制緩和策を検討。最初はEPNで検討という話