東京法務局の元事務官が約10年間にわたり、約4億7千万円分の収入印紙を着服し、換金していたことが15日、分かった。法務局が同日、発表した。元事務官は昨年12月、約29万円分の印紙を盗んだとして懲戒免職となったが、その後の内部調査で不正を繰り返していたことが判明した。元事務官は、「印紙は金券ショップで換金し、借金の返済やギャンブルに使った」と話しているという。告発を受けた警視庁が業務上横領容疑で捜査している。 法務局によると、懲戒免職となったのは、調査官や登記官として法人登記を担当していた天野直樹元事務官(63)。平成18年1月5日~28年12月9日、計2778件の登記申請書に貼ることになっていた収入印紙(約4億7293万円分)を着服していた。 法務局で発覚した横領額では過去最高という。天野元事務官は処理済みの登記申請書をバッグに入れて持ち帰り、押印済みの印紙をはがし、新しい登記申請書に貼る