繁殖としての役目を終えたポジーは、Y.Hさんに引き取られた後も、田端牧場で過ごしていた。愛馬となったポジーに会いに、Y.Hさんは田端牧場に足繁く通った。離乳後の当歳と一緒に放牧されて、その馬たちのリードホースの務めも果たしながら、繁殖引退後の余生をゆったりと過ごしていた。Y.Hさんによると、ポジーは誰かが放牧地に訪ねてきても、人の近くに寄ってこない馬だったという。 【血統表】ポジーの血統構成 「基本ツーンとしているタイプでした。だから長期戦でしたね。牧場さんの許可をもらって作業の邪魔にならないようにして、ポジーのもとに通いました。気が向くとフラッと近くに来ることもあったので、その時に写真を撮ったりしていました」 牧場通いが長くなるにつれ、馬との接し方を身につけていたY.Hさんは、田端牧場では放牧地の中にも入って良いという許可をもらっていた。それまでもっぱら柵の外から見ていたY.Hさんとポジ