しかしこの資源大国の経済が破綻した。1999年に大統領に就任した元軍人のウゴ・チャベス前大統領と、2013年のチャベスの死後に後を継いだニコラス・マドゥロ現大統領の20年にわたる社会主義の失敗と腐敗、政権の徹底した反米政策と国内の圧政、さらには原油価格の急落が同国の社会と経済をボロボロにした。 食料やトイレットペーパー、紙おむつ、薬などのあらゆる物資が不足し、混乱を極め、略奪と殺人が頻発するなど、治安が極めて悪化しているという。水道・電気などのインフラの供給も度々ストップしている。 ベネズエラの犯罪監視団体OVVが2018年12月27日に発表した報告によると、2018年のベネズエラの首都のカラカスの殺人発生件数は10万人あたり81.4件。なお2017年89件、2016年92件となっている。 ちなみにアメリカは5.4件、日本は0.3件(世界の殺人発生率・国別ランキング グローバルノートより)