東京大学(東大)は3月12日、昆虫をはじめとする陸生節足動物(いわゆる「虫」)に対する否定的な認識(虫嫌い)が世界的に見られる原因を、進化心理学的観点から検証した結果、病原体の感染を避けようとする過去の進化的圧力によって形成された心理的メカニズムがあり、それが都市化によって強化されていることが示唆されたと発表した。 同成果は、東大大学院 農学生命科学研究科 附属生態調和農学機構の深野祐也助教、同・農学生命科学研究科 生圏システム学専攻の曽我昌史准教授らの研究チームによるもの。詳細は、「Science of the Total Environment」に掲載された。 ゴキブリが苦手な人は少なくないだろう。まして、素手でつかめる人ともなると、間違いなく少数派のはずだ。何もゴキブリに限った話ではないが、現在、虫嫌いは世界中で広く見られる現象だという。世界的な虫嫌いは、昆虫の生物多様性保全が進まな