動物がほかのモノや生き物に姿を似せることを擬態と言います。 その中でも非常に精巧な擬態の例の一つが、アリに擬態したクモ、『アリグモ』です。アリグモはハエトリグモ科のアリに擬態する徘徊性のクモ類で、日本には6種、世界中で200種以上のアリグモが知られています。 アリはギ酸という毒を持ち、大あごを駆使し、集団で行動するので多くの生物から危険な生物と認識されています。そのためアリに姿を似せることで、アリグモはカマキリなどの捕食者から逃れていると考えられています。 このアリグモと同じ仲間である他のハエトリグモの生態は、地面を歩きながら獲物を探すというもので、造網性のクモがはるような網を張りません。餌をとらえるためには、獲物に近づきとびかかるジャンプ力が重要になります。 そのため、ハエトリグモはジャンプするのに適した姿をしています。 では、アリグモはどうなのでしょうか?ジャンプに適した体を有している