ジンバラには多くの“クローズ(close)”と呼ばれる小道を目にすることがあります。建物の中を通り抜けるこの小道は場所によっては人が一人通れるほどの幅の広さ。抜け道となるので昔からとても重宝していました。そんな数あるクローズの一つに「メアリー・キングス・クローズ(Mary King’s Close)」があります。 同じ場所が博物館として公開されていて、当時の状況をリアルに再現しています。今でも一部が残り、石灰に馬の毛を交ぜて強度を高めた天井を見ることができます。 昔は王や上流階級は高台に住み、貧しい市民たちは丘の下に住んでいました。下町にはクローズを中心に、建物が密集していました。17世紀には2万人を超える市民が、常に薄暗くじめっとした場所でプライバシーもなく暮らしていました。そして強い悪臭と不衛生。 当時は、上流階級も市民も生ゴミや排泄物など、全てのゴミを窓から通りに捨てていました。上で