2021年6月7日のブックマーク (1件)

  • 『六月の雪』乃南アサ|台湾に行きたくなった! - 書に耽る猿たち

    『六月の雪』乃南アサ 文春文庫 2021.6.6読了 台湾は親日国家として知られる。一度でも台湾を訪れたことがある人は、台湾人に親切にされ、料理も美味しく居心地も良く、好きになるだろう。私もそんな1人だ。つい3日ほど前に、日から台湾へ新型コロナウイルスのワクチン12万回分を送ったことからも、現在も双方がより良い関係を築いていることがうかがえる。 乃南さんの小説を読むのは久しぶりだ。乃南さんの作品はミステリ仕立てのイメージがあったけれど、この作品からは終始ほのぼのとした優しさが立ち昇っていた。時にはホロリとし、あたかかな気持ちになれる良い作品だった。 主人公杉山未來(みらい)は、わけあって祖母と2人暮らし。祖母がかつて台湾に産まれ育ったことを知り、入院した祖母に産まれた街の写真を見せてあげたい、話をしてあげたいと1週間の一人旅に出る。台湾のことを何も知らない未來の視点から語られるこのは、

    『六月の雪』乃南アサ|台湾に行きたくなった! - 書に耽る猿たち