オリンピック不参加を表明した選手たちが、その理由として挙げるジカ熱。ブラジル政府機関やWHOは「心配しすぎ」と安全をアピールするが、ホントのところはどうなのか…。医師でジャーナリストの村中璃子氏の緊急レポート。 ゴルゴ13も警戒!? 体に不釣り合いな小さな頭をした赤ちゃんの写真をみて、衝撃を受けた人も多いだろう。「小頭症」の新生児だ。原因はジカ熱の原因となるジカウイルス。 ジカウイルスは、ヒトスジシマカやネッタイシマカなどの蚊が媒介し、妊婦が感染すると、胎児に「小頭症」などの重篤な神経障害を引き起こす。しかし、直接かかった人のほとんどは無症状で、発症しても症状は、発熱、発疹、関節痛・関節炎などの軽症で、大事を取っていれば回復する。 2015年以前にはアフリカ大陸、東南アジア太平洋諸島の一部で小規模流行が確認されていたジカ熱が、昨年後半から、突然、オリンピックを控えたブラジルを中心に大流行し