九州工業大学の岸根順一郎准教授(理論物理学)は、このたび、ウラル州立大学のアレキサンダー・オブチニコフ、イーゴリ・プロスクーリン両氏らと共同で、カイラル磁性体*と呼ばれる磁石に弱い磁場をかけることによって電気抵抗を大幅にチューニングできる機構を、量子力学* の原理に基づいて理論的に発見しました。 電子ひとつひとつは実は小さな磁石であり、極微の棒磁石とみなせます。水晶、酒石酸のように左右対称性を持たない構造を持つ磁性体(カイラル磁性体)では、この棒磁石の配置がらせん状になることがあります。この状態に磁界をかけると、らせん構造が周期的にほぐれ、らせん構造に周期的な濃淡が入った格子模様ができます。このような構造の中を別の電子が走り抜ける様子を思い浮かべて下さい。電子というのは、波として空間を伝わります。これが量子力学の原理です。 電子の波は、ビール瓶に息を吹き込むと音波が共鳴するのと同じ現象
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