東京工業大学(赤津隆 准教授、安田榮一 名誉教授)と帝人株式会社は、2006年より高導電性カーボンナノファイバー(CNF:Carbon Nano Fiber)の共同開発に取り組んできましたが、このたび、黒鉛結晶が層状に単一配向した楕円形状の断面を持つCNFを開発しました。このような形状を持つCNFの開発は、世界で初めてのこととなります。 この高導電性CNFは、直線性の高い構造で、その繊維長は20µm以上と従来のCNFの10倍以上にも及び、電気抵抗が従来より30~40%低いことが特徴となっています。また、製造工程において触媒を一切使わないため、高純度のCNFを製造することが可能であり、さらに製法としては、世界で初めて化学繊維の一般的な製造方法である溶融紡糸法を用いているため、既存設備の活用が可能であるなどから、製造コストを低く抑えることも期待されています。 一方、このたびの開発により、こ