Lesson369 表現者のみかた 4 沢尻エリカさんの一連のマスコミ報道に、 ずっと違和感があった。 とくに違和感があった言葉が、 「エラそう」と「キャラづくり」。 どうもしっくりしない。 「自分こそが最もエライ」とほんとに思っている人間は もっと余裕があるものだ。 彼女が最も苦しんでいるようにみえた。 舞台あいさつの、 彼女の表情には余裕なく、怯えすら嗅ぎ取れた。 彼女自身が、もっと大きな圧力に、 無言のうちにじりじり押しつぶされそうで、 牙をむき、吠え、必死に戦っているというか、 追いつめられる小動物のような「緊張」があった。 また「キャラづくり」というが、 それは、たとえば、ふだん心優しい女性が、 女子プロレスの悪役を演じるために、 カメラの前で、わざと「ぶっころすぞ」と汚い言葉をはき、 竹刀でアナウンサーを叩くような、 演出を言う言葉で、 演出だから、「ぶっころすぞ」というほうも