■声優ブームの先駆けとなった林原めぐみ、だが音楽業界では“偏見”も 声優の歌といえば、70年代半ばから『宇宙戦艦ヤマト』の麻上洋子、『Dr.スランプ アラレちゃん』の小山茉美らがレコードを出していたが、スポーツ選手などの歌と同じく、“企画もの”の位置づけだった。 声優で初めてレコード会社と専属契約し、継続的に音楽活動を行ったのが林原めぐみだ。1991年からコンスタントにリリースを続け、アルバム、シングルと声優ソロ初のTOP10入りを記録。歌唱力や表現力も評価されていたが、彼女のスタンスは「声優第一」。シングル曲は『スレイヤーズ』など自身が出演するアニメのテーマ曲が中心で、ライブは「声の仕事に支障が出る」とやらなかった。 しかし、結果的には林原の活躍が呼び水となり、90年代半ばには声優のCDリリースが一気に増えて、声優雑誌も相次ぎ創刊。元々は裏方だった声優自身が表に出て、ブームが生まれた。そ