東京、神保町── 。 神保町といえば言わずとしれた古本の街であり、また有名カレー店が多いことでも知られるようになった。 そもそも学校が多いエリアで、学生向けに安くてボリューム満点な飲食店が古くから軒を連ねている。そこに新規参入店も増え、今まさに群雄割拠の様相を呈している。 そんな中で、ひときわ行列を伸ばしている焼きそば店が「みかさ」だ。 飲食で行列ができるジャンルといえばラーメンやカレー店だが、それらを抑えて焼きそばの専門店に腹を空かせた人々がめがけて集まってくる。 実はこうした状況は全国的に見ても珍しい。 というのも、焼きそばというと屋台などで食べる比較的安価なものという印象が強く、1杯 800円程する価格が受け入れられなかったり、そもそも焼きそばを専門に扱うお店自体が少なくて認知されにくく、商売として成立しづらいからだ。 この点については以前、東京で30年以上前から専門店として営業を続