どんな人生にも、山があれば谷もある。LINEを大企業に成長させた森川氏。人生の岐路でどのような本と出会い、窮地を乗り切ってきたのか――。半生とともに振り返る。 ▼『HARD THINGS』を読むと気持ちが楽になる 少し先の未来を見られるようになった やりたい仕事があって就職したのに、希望の部署に配属されず、悶々としている若手社員は多いかもしれません。じつは僕も日本テレビに就職した当初は同じ思いでした。音楽の仕事をしたくてテレビ局に入ったのに、コンピュータ関連の部署に配属されたのです。 そのころは本当に迷走していました。キャリアに悩んで大学院でMBAを取得したり、中小企業診断士の資格を取ったり。イラストレーターに転身しようとギャラリーを始めたり、自作のアクセサリーを販売したこともありました。当時は読む本も、成功者の自伝など人の生き方に関するものが多かった。自分の迷いが読書にも反映されていたの