大人向け、子ども向け 2010年8月24日 社会カルチャーメディア コメント: トラックバック (0) フィード社会カルチャーメディア (これまでの 小田切博の「キャラクターのランドスケープ」はこちら) たしか橋本治だったと思うが、以前『ライ麦畑でつかまえて』は主人公が成熟を拒否して子どもの代表者面して語ってるのが気に喰わない、といった趣旨のテキストを読んだ気がする。うろ覚えだから本当にそういうテキストが存在するかすら曖昧な話で恐縮だが、最近なんとなく感じていることのひとつに、ここでいう「成熟」や「大人/子ども」といった問題設定が有名無実化してきているのではないか、という感覚がある。 もともと日本においてマンガ、アニメなどを論じる言説は、それらが「子ども向け」であることを前提にしていた。 実際にはこれは現在でも存在している観点であり、マンガの性描写を巡る議論や「ゲーム脳」といった指摘が俎上