私は両親が嫌いでした。とてもいい親でしたが、進学だけは思い通りに認めてくれませんでした。 それで、家を出てからはほどんど連絡を取ることもありませんでした。 結婚して長男が生まれ、子持ちで仕事をするのは非常に困難で、両親の助けを借りました。 両親は長男の面倒をよくみて、可愛がってくれました。 やがて長男が保育園、小学校とすすむにつれて、私も長男の成長を喜ぶだけではなく、長男のちょっとした自慢を母に言うようになりました。 そんな頃になって、息子の自慢話が思いっきりできて、それを喜んでくれるのは、親だけなんだなあと気づきました。 長男が中学2年の時に母は癌にかかりましたが、現在は克服して、働いています。 今年の春、頭の悪い長男は、高校受験でした。親子で倒れるほど勉強し、なんとか念願の高校に合格しました。 もし、あのとき母が亡くなっていたら、私は受験の苦労話や自慢話を誰にもできなかったし、母も高校