昨今、「D2C」(ディレクト・トゥ・コンシューマー)がブームである。ファッション業界のメディアや論説記事を見ると、D2Cという言葉がでてこない日はないほどになっている。また、ググってみると、「今さら聞けないD2C」という言葉も出てくるのだが、この言葉の意味を「今さら」分かっている人が果たしてどれだけいるのか。 William_Potter / istock 「D2Cの定義は何か」という質問に答えられるか? 皆さんは、「D2Cの定義は何か?」という質問に答えられるだろうか。 そして、「なぜ、D2Cだとアパレル不況の中で自社が競合に勝てるのか?」ということの明確な回答を持っているだろうか。 この2つの質問に答えられなければ戦略としては不完全といえる。私たちは、AI、クラウド、DX(デジタル変革)など、デジタル用語や流行の言葉で本質を見誤ってきたし、コロナで苦しい状況の中、十分な理解がなきまま投