西岡武夫参院議長は6日、地元の長崎市で記者会見し、諫早湾干拓をめぐる訴訟で国に開門を命じる高裁判決を受け入れた菅直人首相の対応について、「リーダーシップを発揮したと思っているのはこっけいだ。断じて許されない」と厳しく批判した。 西岡氏は「本来なら農林水産省の意見を踏まえて閣議で決めるべきだ。それを突然、閣議決定もなく、思い込みとこだわりで上告しないと決めたのは、完全なルール違反だ」と指摘した。菅首相が野党時代からこの問題に関心を寄せていたことについても「個人的な浅い知識に基づいて、長崎が半世紀かけてやってきたことに詳しいとおっしゃるんだから、ちゃんちゃらおかしい」とこきおろした。 国が開門に踏み切った場合の対応については、「行政訴訟を起こすしかない。私も十分相談に乗りたい。総理の考えには真っ向から反対していくつもりだ」と主張した。