ついに、ECB(欧州中央銀行)が量的緩和に踏み切った。ここ数年、市場や政治の要求に屈せず、量的緩和からは一線を画してきたECBまでが量的緩和を行うことで、金融市場はついに歯止めを失った。 堕落したのは、実は日本と欧州だけ では、世界は超金融緩和の世界に入り、金融市場はマネーに溢れ、バブル突入、世界金融市場崩壊、となるかというと、そうでもない。量的緩和に対して、原理的にも実践的にも強く反対している私にとっては、その方が、わかりやすく原稿を書けるのであるが、現実はそうではない。なぜなら、堕落したのは、日本と欧州だけだからだ。 米国の中央銀行(FED)、あるいはFRBのバーナンキ議長(当時)が、もっとも量的緩和の正当性を強く主張し、信じ、愛し、実行してきた。心の底から正しいと思って、ある意味、前向きに実行してきた。世界唯一の「明るい金融計画」ならぬ「明るい量的緩和」を行ってきた。 一方、日本とE