社会人の文書化能力の向上をテーマとして企業研修を行っています。複雑な情報からカギとなる構造を見抜いてわかりやすく表現するプロフェッショナル。 こんにちは。文書化能力向上コンサルタントの開米瑞浩です。 前回書いた通り、 「OECD24ヶ国で貧困率を計ると、日本はワースト5に入る、貧困層の多い国である」 という理解は「状況把握」の間違いと言えますが、今回はそれがなぜ間違いなのかを書くことにします。 要点は以下の通り 1. この主張の「貧困率」とは「相対的貧困率」のこと 2. 「相対的貧困率」は、中間層の厚い国では実態よりも高めに出る 3. 日本はその「中間層の厚い国」に該当するため、相対的貧困率が実際の貧困度を表さない ということです。 まずは「相対的貧困率」のイメージを確認するために、所得水準とその構成比でグラフを書いたのが図1です。 要するに相対的貧困率というのは ↑ こ