現在特に足りないのが、鉄筋工や型枠工などの駆体工事従事者。竣工が増える来春に向けて、仕上げ工程の労働者の不足が予想される 『週刊東洋経済』 毎週月曜発行/定価690円(税込) 現在発売中の特集は「浮かぶゼネコン、沈むゼネコン」 撮影/今 祥雄 今、ゼネコン業界が深刻な人手不足だ。建設現場で働く人たちが圧倒的に足りず、全国で労働者の取り合いになっている。9月の新規求人倍率を見ると、型枠工や鉄筋工などで8倍以上。つまり、1人の求職者に8以上の求人がある計算になる。 ゼネコン業界の市場は、ピークの1992年度84兆円から半減した。その間、業界はダンピング競争を繰り広げ、シワ寄せを受けたのが労働者だ。年収は250万~300万円ともいわれ、コンビニで働いた方がましと、多くの人が現場を去った。業界で働く人の数はピーク比180万人も減少した。 そこに、震災復旧や公共投資の拡大で、建設投資が一気