アベノミクスと呼ばれたリフレ的な政策を安倍首相は打ち出し、その実行部隊が日銀となった。2012年11月のアベノミクスのスタートにより、急激な円高調整が入り、株式市場も急上昇した。そして、日銀が2年で前年比2%という目標を掲げた消費者物価指数は異次元緩和決定後、急速に上昇することになる。 2013年3月が前年比マイナス0.5%、4月がマイナス0.4%、5月はゼロ%、6月はプラス0.4%、11月にはプラス1.1%と1%台を回復し、異次元緩和の1年後の2014年4月には前年比プラス1.5%と目標まであと0.5%に迫った。この勢いであれば、2年も掛からず2%の目標はあっさりクリアーできるとの楽観的な見方も強まった。 日銀の異次元緩和により、レジーム・チェンジが起きてデフレからの脱却も間違いないと思われた。ところが消費者物価指数はここからじりじりと前年比のプラス幅が縮小していく。そもそも異次元緩和を